(day238)手術前日
遂に明日は手術です。
術式は「後腹膜リンパ節郭清術」です。
が、大動脈などにくっついている腫瘍を剥離していく高難易度な手術になります。
加えて腫瘍マーカー(AFP)高値での手術は望ましくなく、「やむおえない手術」という位置付けの手術です。
故に、手術が無事に終わったとしてもがん細胞が体内に残っている確率は50%以上となっています。
正直ここまで追い込まれるとは思いもしませんでした。が、出来ることはやってきたので後悔はないと言ったら嘘になるけれども。僕はよく頑張った方です。手術はスタッフの皆さんにお任せして、良い結果を望みます。
手術は9時スタート。19時終了予定。
摘出細胞の結果が分かるのは2〜3週間かかるそうです。
昨日から低残渣食という、スープやお粥主体の食事になって、今日は絶食。
今日はマグコロールという下剤を飲みました。
また、手術後の物資として「紙おむつ」「腹帯」「すいのみ」を購入しました。
点滴も1日かけて落としています。
術後指導のビデオも見ます。腹式呼吸や体位変換、うがいや咳の仕方など…
こう羅列するといろいろあるようですが、手術前の入院期間はゆっくりと過ごすことができました。
やることは特に普段と変わりません。本を読む。YouTubeを見る。ゲームをする。
YouTubeには料理のチャンネルがたくさんあって、絶食中には驚異の飯テロとなります。
明日が手術だなんて、今でも想像できないです。
もし、明日麻酔で意識を失って、そのまま目が醒めることが無かったとしたら…と思って手術が怖くて仕方ない時期もありました。
しかし今は驚くほど心が安らかです。
おそらく術後は痛みや合併症に苦しめられるかもしれません。
苦しみは今夜寝て、翌朝また寝たら、意外とすぐやってくることを意識して、今はその前休憩だと言い聞かせています。
自分のこれまでの人生については、ここで述べるには足りないほどに、失敗続きで逃げてきて肝心なところでいつも負けてしまう不甲斐ないものでした。
もしもう一回生きる権利を獲得できたら、とにかく後悔しないような生き方を目指して動きたいです。
今回の闘病を通して、その「後悔しないやり方」を実践することが出来ました。なのである意味では、この病気は八方塞がりだった僕の人生を変えてくれるかもしれない「救世主」とも言えるのです。
さて、一人暮らしの闘病をここまで支えていただいた、職場の方々、湘南鎌倉の先生と看護師さん、お見舞いに来てくれた皆さん、神奈川がんセンターの先生と看護師さん、そして両親。皆さんにはこれまで本当にお世話になりました。今日も「手術がんばれ」とメッセージくれて嬉しいです。正直、手術中にどう頑張ればいいのか分かりません。でも、絶対に手術を無事に終えて、復活してみせます。ここまで来て負けるわけにはいかないのです。まだまだ生きたい。この世に未練を残して死にたくはない。
なので、明日で癌とはおさらばです。
よろしくお願いします。